2年後東京五輪「東洋の魔女」復活へ!テーマはサバイバル

大林素子×中田久美2018.4.11 18:20

 2020年東京五輪でメダル獲得を目指すバレーボール女子日本代表。就任2年目を迎え、東京都内で合宿中の中田久美監督(52)が、
かつての戦友でサンケイスポーツ評論家の大林素子さん(50)と対談した。
天才セッターとして活躍した中田監督の現役時代を誰よりも知る大林さんが、“東洋の魔女”復活への青写真を聞いた。 (取材構成・只木信昭)


 −−まずは今年から2020年まで、年ごとの目標を挙げてください

 中田「目標は全部の大会でメダル。19年度は18年次第でしょ。その先はあんまり考えられない」

 −−初年度の昨年、良かった点、悪かった点は

 中田「1カ月半、合宿できたのはよかった。選手との距離感を測り、落とし込めたのは大きかった。けどグラチャンを終わって振り返って、結果は嘘をつかないなと思いましたね」

 《グラチャン=ワールドグランドチャンピオンズカップ。五輪翌年に日本で開催される国際大会。各大陸王者などに開催国の日本を加えた6チームが総当たりする。昨年、日本は2勝3敗の5位に終わった》

 大林「監督1年目で思い描いていた段階の、一段目はいけましたか?」

 中田「まだまだ課題はいっぱいあるけど…。誰もが勝てるとは思ってなかったと思う。木村(沙織)が引退して大きな戦力ダウンは分かっていたけれど、だからみんな頑張ったのかもしれない」

 大林「チーム作りで確固たる人をつくるのか、形はできてきましたか」

 中田「『(エースとして活躍した)大林素子を作れ』といわれても無理でしょ。2メートル級の選手が出てくればいいけど、無い物ねだりをしてもしようがない。
今いる選手に、どう高いところを目指させるか。ただ、世界と戦ったことのない選手が(昨季)1シーズン戦って何かを感じ、意識は変わっている。それを現実化させるのが今年だと思う」

 大林「中田ジャパンの1年生が一つ形を作り、また新しい子が入る」

 中田「そういうこと。若い選手は勢いがあるので、中堅クラスが『いつまでもこのままじゃいけない』と思ってくれれば、なおいいし。ライバルは絶対必要だと思う」