一般的に国民1人あたりGDPが3000ドルを超えるころ、モータリゼーションが始まると言われている。ベトナムの1人あたりGDPは2,540ドル(2018)で、“プレ”モータリゼーション期と言える。一部の高所得層のみが自動車を所有しそれより低い所得層での保有が始まらない状態だ。
したがって高所得層による自動車購入が今のベトナムの自動車市場拡大の要因となる。一方で、経済が急成長して一定の水準を超えると、急速に中間層に富の分配をもたらす。これまで自動車を買えなかった所得層の人々が生まれて初めて自動車を購入する。
今のベトナム自動車市場の急成長は、経済の急成長で所得が向上した中間層が自動車を購入しているためである。ベトナムの1人あたりGDPは、3年間で17.3%上昇した。急速に自動車保有台数が拡大し一気にモータリゼーション期に突入する可能性が高い。
ベトナムの中古車市場も拡大してきている。新車販売台数の急増、また1〜5年の使用で売却される車が増え、多くの中古車が市場に出てきた。流通量が増え中古車の販売価格も割安になっている