犯人は、「みきおさん」のパソコンを使って、インターネットを始めたのだ。
ネットの訪問先は、埼玉県内のとある研究所、宮崎県内の化学工場、祖師谷留学生会館、
そして劇団四季のホームページ(劇団四季には多数の韓国人が所属)、
それからメールを一通、ある所へ送った。メールの内容は、金塊がなかったことに
対するクレーム、そして勝ち誇ったような事件の報告。
そのメールは送信後に消去された。
今から16年前の2000年当時、警察はインターネットに関する知識は全く無かった。
知識と経験がない分、ベテラン捜査員の関心外であった。こ
のことは重大な犯人の手掛かりを初動捜査で見逃したことになる。
なぜなら外国人犯罪グループは、ネットで情報交換と連絡を行なっていたのだ。
今は普通のツールだが、2000年当時はネットの初期であったという背景がある。
しかしネットの足跡以外に犯人の残留品は数多くあったのだ。
指紋、血液、排泄物、汗の油脂、靴跡、衣服、バッグなどの証拠品が多数残留しており、
犯人逮捕は時間の問題だという油断があったといわれる。