前に中国=元の影響力が全ユーラシア大陸に拡大した(世界史という概念はこの時に有史以来初めて成立した)とき、
そのまま、パクス・シニカ(パクス・モンゴリカ)の過酷な支配に世界が服するかと思われたとき、
それを破壊した最も基礎的な要因は、四川省とも天山山脈ともいわれる地域から突如として広がって中国から西欧に至る地域を壊滅させた、黒死病だった
黒死病による権威の失墜と既存権力の弱体化、それへの対策が、西欧を近代化と近代科学技術の確立へ向けて走り出させ、
中国を現代まで続く権威主義的統治と「統一」だけを目的とする政治ドクトリンに導き、
インドと中央アジアに封建体制の確立をもたらして、各地の封建勢力が個別にイギリスやロシアに飲み込まれていく道を開いた
そういうことの、小さな再現になるのかもね