「バルク黙示録」は預言者エレミヤの弟子バルクが
天使とともに見聞した天上世界の記録とされる。
その中でバルクは同行する天使に『ダムを惑わせた木とは何か?』と質問した。
天使はそれが葡萄の木であり、
それを植えた天使こそがサマであること、
神はサマと葡萄の木に呪いをかけてダムが木に触れることを禁じたこと、
サマはダムに葡萄から酒を作らせてその味を教えて欺いたことを説明した。
そして天使は葡萄酒を飲んだダムは神の怒りを買って楽園を追われ、
サマもまた天から追放されたことを語り、
最後に酒におぼれる者は神の栄光から遠く隔てられ、
永遠の火に自らをゆだねることになり、
酒を通して善が成されることはただの一つもないと戒める。
なお、バルクは葡萄酒がトの血として扱われていることについて質問しており、
それについて天使はノが大洪水の後に見つけた葡萄は神の許可の下に大地に植えられ、
原罪をもたらした葡萄酒はトによって復活と楽園への回帰を授ける
“神の血”になるよう神自身に祝福されたと解説している。