鶴竜が引退し、8年8ヶ月ぶりの一人横綱に戻った白鵬。右ひざの内視鏡手術を受け、次に出る7月場所で進退をかけると明言している。
なんとも寂しい限りだが、白鵬ファンにとってはもうひとつ、「一代年寄の見直し」という衝撃的なニュースに戸惑いを隠せない。


「相撲ファンばかりではありませんよ。協会関係者や報道陣さえ、びっくりさせられました。『一代年寄』が相撲協会内で物議を醸していることはわかっていましたが、このタイミングでの発表とは思いませんでしたね。
そもそも有識者会議で、『一代年寄』が議題になっていたことさえも知らされていなかった。まさに寝耳に水でした」(スポーツ紙記者)

4月19日、日本相撲協会に設置された「大相撲の継承発展を考える有識者会議」(東大名誉教授・山内昌之委員長)が提言書を八角理事長に提出。そのなかで「一代年寄」に存在意義が認められないという見解を示した。

「この『有識者会議』は‘18年2月に設置された外部有識者による『暴力問題再発防止検討委員会』から要請されて創設された。
‘19年6月に第1回会合が開かれたとき、相撲協会から『少子化時代における新弟子確保や外国出身力士増加など国際化に伴う対応策を検討課題にする』と説明され、
『一代年寄』については触れていなかった。以降10回の会合が行われてきたが、取材ノートを見返しても報告はなかった」(前出・スポーツ紙記者)

スポーツ紙だけでなく、全国紙でも報道されたことからも、事の重大さが伝わってくる。