花道で会員を勧誘 安彦氏を口頭注意

 十両互助会は23日、大相撲十一月場所12日目の十両土俵入り前の花道で誤解を招く行動をとったとして、安彦剣太郎日大相(29)を注意したことを明らかにした。
安彦氏は、東の花道で他の関取衆とともに出番を待ち、間隔をあけて整列していたが、突如ふり返り、後ろに並んでいた坂元元規氏(27)に歩み寄ると、右手で坂元氏の左肩をポンポンとたたき、何やら話しかけた。
すると、花道のモニターを見ていた若者頭が「テレビに映ってるから!」と連呼して指差したため、安彦氏はもとの場所に戻った。
この一部始終が、NHKの大相撲中継で放映されていた。
 坂元氏は平成29年、第2次基内閣で勘定副相を務めたが、入幕後、十両に戻ってからは離党している。日大の先輩である安彦氏が互助活動への協力を求めようとしたものとみられる。

 千秋楽の取組後、大串拓也会長(31)と岩崎拓也指南普及相(31)が安彦氏を呼び出し注意。
安彦氏は「テレビに映ってるとは思わなかった」と弁明し、謝罪。日大の先輩の岩崎氏から「場をわきまえるように」などと指導があったという。
平成24年には、幕内の土俵入りで、当時新入幕の明月院秀政氏が土俵上で隣の先輩関取と会話し、同様の物議を醸したことがある。
旭秀鵬滉輝官房長官(31)は「ソーシャルディスタンスと互助会員として、両方の面で自覚が足りない。我々は常に見られてる可能性がある。今後このようなことがないように、会員一同気を引き締めていく」と述べた。
【デイリートーザイ】