[2011年03月03日]

角界を揺るがせている八百長メール事件で、ひとりの力士がにわかに注目を集めている。横綱白鵬の付け人頭で、三段目の光法(29歳)だ。

2月17日、調査対象となっている力士、親方ら92人以外でただひとり、相撲協会から名指しで呼ばれ、聴取を受けたのだ。

事情通のT氏が言う。

「八百長には中盆と呼ばれる仲介役の存在が不可欠なのですが、幕内の中盆役と目されているのが光法なんです。
地位こそ三段目ですが、一部では大相撲の裏世界のトップに君臨している男ともいわれている。
場合によっては幕内上位力士の八百長問題へと発展する可能性もあり、今後の調査の行方が気になるところです」

果たして、光法とはどんな人物だろう。168cm、112kg。力士としてはいかにも小柄だ。
望櫻という四股名で土俵に上がっていたが、昨年の夏場所、初代の光法(現二子山親方)の四股名を継ぎ、今に至っている。初土俵は2000年春場所で、最高位は幕下33枚目。
お世辞にも才能のある力士とは言えない。力士として将来が明るくないことは本人が一番よくわかっていたはずだ。

そんな光法に転機が訪れたのは06年7月場所。当時、大関に昇進して間もない白鵬の付け人として仕えるようになってからだといわれている。

「中盆は誰でもなれるわけじゃない。その後、光法が中盆を張れたのは、一人横綱として角界に君臨する白鵬の付け人頭だったことが大きい」(前出・T氏)