茂みが囲う「廃虚」…90年前、平和を世界へ発信した地

住宅街の一角に、装飾のないコンクリート製の建物がどっしりとたたずんでいる。1979年に廃局した
千葉市花見川区の「検見川(けみがわ)送信所」。ドローンで上空から見ると周辺には雑草が生い茂り、
そこだけ時間が止まっているかのようだ。東京中央郵便局も手がけた建築家・吉田鉄郎氏による設計で、
26年に開局した。30年にはロンドン海軍軍縮条約の調印を記念し、当時の浜口雄幸首相の平和演説を
発信した。日本初の国際放送とされる。戦時中はアジア各地との通信を担った。戦後は日本電信電話
公社(NTTの前身)が使用。廃局後、用地を取得した千葉市が中学校の建設を計画したが、少子化などの
影響で白紙に戻された。歴史的建造物ながら「廃虚スポット」としても知られるようになった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/042a523cabd20f407c8b8ba3f3d2195c410409f3