難波による田中雄二電子音楽本批評抜粋その2  コピペし直し

「まえがき」で“学術書ではない”と断っているのが、単なる言い逃れに思えてくる。
本人以外でも、スタッフ、マネージャー、関係者等、適切なインタビューイーを探し出し、
事実を検証する努力をすることが取材のイロハであり、編集に携わる者の常識であろう。
 取材費がなくても、おたく本ならば手弁当は当たり前。
 ところが、著者の達成感は、ほんの数名のYMO周辺人物の証言で満たされてしまう。
 アルファ・レコードの社長だった村井邦彦、ミキシング・エンジニアの小池光夫、松武秀樹らが語るYMOのメンバー個々のエピソードには確かに面白い部分が多い。
 だが、それらは著者自身もこの取材を通じて過去知り得なかった点を面白いと感じたのであろう。
 ならば、過去の記事の再録作業は、著者にとって本当に面 白いことだったのだろうか?