刑事法学と刑事弁護の協働と展望〔大出良知・高田昭正・川崎英明・白取祐司先生古稀祝賀記念論文集〕
石田倫識、伊藤睦、斎藤司、関口和徳、渕野貴生・編
(現代人文社)
価格:税込19,800円
発売日:2020/12/10
サイズ:976ページ
ISBN:978-4-87798-765-7

1980年代の終わりから、刑事司法は激動の時代を迎えた。この時期、当番弁護士
制度の創設、被疑者国選弁護制度の実現で刑事弁護活動は飛躍的な発展を遂げた。
また証拠開示の拡大、取調べの録音・録画など刑事訴訟法改正で被疑者・被告人
の人権保障も充実した。しかし、一方で、少年法改正、通信傍受法改正、司法取
引の立法化で捜査権が大幅に拡大・強化されたのもこの時期である。いまだ、被
疑者・被告人の人権保障と捜査権の拡大という対立の構図は続いている。刑事司
法の激動の時期に研究生活をともに送った大出良知・高田昭正・川崎英明・白取
祐司先生が古稀を迎えられたことを記念して、本書では、刑事法、刑事政策、少
年法、刑事弁護実務の各分野で、こうした構図を分析し、それぞれの課題を追求
する論考を収録した。