横浜在住・大澤孝芳氏のBlogから転載

ウォートンの魔術師Jeremy Siegel教授が、今後ますます高配当株が見直されていくだろうと予想した。
そうした高配当株への需要が、株の需給を改善させていくと語った。

シーゲル教授は「今は、高配当株へのシフトの1イニング目だ」と語る。1)
投資家は定期的なキャッシュ・インを必要としている。
そして、その源泉としてCD・預金・債券ばかりに依存するわけにはいかないと考え始めているという。
超低金利が長く続く中、「将来、株式がインカムを稼ぐ主たる資産になる」と予言する。

「私たちは、1950年代・60年代初めに戻るのだろう。
当時、株はキャッシュ・インを得るために買われており、それが株の需要を押し上げ、リターンを向上させた。」

と、代名詞である強気予想を展開した。

一方、シーゲル教授はリスク・シナリオとマクロ経済への影響にも言及している。
実現するとは思わないと断りつつ、インフレ高進のシナリオを語る。

「最大の心配は、需要が増加することなくインフレが上昇してしまうことだ。
物価は底堅くなっているが、これは世界経済が成長していることを示している。
もしも物価が炎上すれば、そして、FRBが火消しのため急激に金融を引き締めれば、と心配する。」

マクロ経済の観点からは、教授は、企業が投資をせずに配当に回すことを歓迎していない。
「企業が投資をしない理由には説得力がない」としながら、株主還元せずに現金を抱え込めばもっと事態は悪化すると指摘している。


大澤孝芳氏の近影
http://i.imgur.com/JlP0E6t.jpg