研究チームは卵を半数ずつのグループに分け、一方にのみ、温度センサーを阻害する
化学物質カプサゼピンを適用した。その結果、温度調節を阻害した胚のグループは、
ふ化温度に応じてほぼすべてが雄、あるいは雌になることが分かった。一方、
温度変化に反応できる胚は卵内部で位置を変える行動を示し、性比はほぼ均等だった。
 しかし、胚が自身の性別を制御する能力には限界がある。巣の中の平均温度が
非常に高かったり非常に低かったりすると、胚の行動は性別決定には全く影響を及ぼさなかった。
「(胚の行動だけでは)人的活動によって現在引き起こされている非常に急激な
気候変動から種を守るのには不十分かもしれない」と、杜教授はAFPに指摘。