https://number.bunshun.jp/articles/-/845996?page=2

【「過去の張本対策が効かない」】
スイングの構造的な問題点は明らかだった。下側後方にとる、大きすぎるバックスイングだ。
打球前に大きくラケットを引くことで時間を使う上、そこから生まれる打球は
“強いインパクト”の一択になりやすい。また、下方にラケットを落とすことは
フォアハンドとバックハンドの構えの段階でラケットの高低差ができ、
フォアとバックの切り返しを難しくする。

今回のフォーム改善では、バックスイングを小さく、体に対して高くキープされた。
フォアハンドの得点力は維持され、フォアとバックの切り返しが速くなった張本は
11月のワールドカップでカウンターと連打をことごとく決めていた。

また、フォアを過剰にケアする必要がなくなったことで、得意の台上技術やバックハンドを
最大限活かすことができる好循環が生まれているように見えた。

「過去の張本対策が効かない」

この事態に、ワールドカップ準決勝で張本と対戦したリオ五輪金メダリストの馬龍も
明らかに戸惑い、一時はゲームカウント3-1と張本が王者を追い詰める場面もあった。