【1】安倍シンパ
【2】歴史修正主義者
【3】トランプ信奉者

この3つを兼ね備えた人士が、有名・無名を問わず多いのには理由がある。

【1】敵か味方か、味方が勝つか負けるかで物事を考える
【2】敵を負かすためならウソ・デマの拡散も許されると思う
【3】国家という概念を振りかざす権威主義の思考

政治問題や歴史問題について、事実に基づいて議論するには一定の知識と思考力が要る。だが、敵か味方か、味方が勝つか負けるかで政治問題や歴史問題の「論争」に加わるのには、知識も思考力も要らない。ただ、自分が加わった側でみんなが言っていることをオウム返しに言えば、その仲間の一員になれる。

インターネットというツールの登場で、政治問題や歴史問題の「議論」は単なる勝ち負けを競う「論争」ゲームと化した。面白半分で敵を負かすためのウソやデマを拡散する人間の多さを見れば一目瞭然。リアルな議論は一人の人間でしか発信できないが、ネットなら虚構の人格を大量に作って数で凌駕できる。

政治問題や歴史問題の「議論」が、単なる勝ち負けを競う「論争」ゲームと化した帰結として、それぞれの国で政治トップの座についたのが、安倍晋三であり、ドナルド・トランプだったのだろう。彼らを支持する人士は、敵か味方か、勝つか負けるかで物事を考え、デマを流し、国家という権威を振りかざす。