地方国公立大=駅弁大は全くもって不正確です。そもそも国公立大には、(1)指定国立大、(2)世界水準型国立大学、(3)特定分野型国立大学、(4)スーパーグローバル大学(SGU)に入っているものと、(5)それ以外=地域貢献型大学、の区分があります。
(1)〜(4)のどれかに属していればその国公立大は駅弁大ではありません。(5)のみが、いわゆる「地域貢献大学=駅弁国立」と言われるものです。

(Aランク) (1)指定国立「かつ」(2)世界水準型国立大学
:東京大学、京都大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、東京工業大学、一橋大学

(B-1ランク) SGUトップ型指定校「かつ」世界水準型国立大学
:北海道大学、九州大学、筑波大学、広島大学

(B-2ランク) SGUトップ型指定校「または」世界水準型国立大学
:神戸大学、千葉大学、金沢大、岡山大学、東京医科歯科大学、東京農工大学

(Cランク)SGUグローバル化牽引型指定校「または」特定分野型国立大学
:お茶の水女子大学、東京外国語大学、東京学芸大学、東京芸術大学、電気通信大学、東京海洋大学 、京都工芸繊維大学、奈良女子大学、九州工業大学、長岡技術科学大学、豊橋技術科学大学、熊本大学 、鹿屋体育大学、筑波技術大学、国際教養大学(公立)、会津大学(公立)

難関国立から、その分野では名前の通った「上位国公立大」にふさわしい大学がならんでいるのがおわかりいただけると思います。 親や教員をはじめ、世間一般に「国立を目指せ」という場合の国立は、まさに上記の大学群のことだけです。世間でいう「金岡千広」や熊本大は、断じて駅弁大ではありません。一方、残念ながら横浜国立大学は紛れも無い駅弁大学ということになります。

他方、在住する県に上記の国公立大がなければ、上記の国公立か、同等の私立を目指すことになります。そこに早慶(B-1ランク)やマーチ(Cランク)が候補になるだけです。

そして、おそらくCランクまでが「ほとんどの企業の学歴フィルターを通る」大学です。それゆえ、親や教員はなんとかCランクの上位国公立またはマーチには入って欲しいと願うわけです。このあたりの大学群の顔ぶれをみれば併願先としての難易度も納得いただけるのではないでしょうか。要するに「下位国公立」と「上位国公立」をごちゃまぜにするから議論がかみ合わないだけです。