長野の某旅館での話
大学の夏期休暇に住み込みでバイトしたんだけど
バイトも温泉に入っても良かったから
毎朝屋内浴場とは別の離れの露天風呂を満喫してた
本館から露天風呂まで橋(?)が掛かっていて、隣りあった女湯と男湯がある
ちなみに朝と夕方で女湯男湯が入れ替わる

ある朝、露天風呂には自分しかいなかった時
風呂からあがって脱衣所で顔を洗っていたら、
どん どん
と壁を叩いている様な音が聞こえた
壁を叩いているのか、それとも壁に面した個室のトイレから聞こえるのか
解りかねた私はトイレをノックした
(入り口には私のスリッパしかなかったから、誰もいないはずなのに、と怖くなったので)
すると

どん!どん!どん!どん!

とさっきの倍ほどの勢いで壁から音がした

男湯からだ…と理解者した私は途端に怖くなって
泡だらけの顔をタオルで拭いて、荷物ももたず、ノーブラにキャミとショートパンツという出で立ちで女湯を飛び出した
橋まで逃げてから、びびりすぎかな?と思いなおし振り返った