火水伝ゑ <ウワツフミ>
時いよいよ現れ来たりたぞ。これより先、新しき世に至るまで暫しの年月、辛抱肝心ぞ。
人民様、程度の差こそあれ業火の死、遂げる者。生き残り塗炭の苦しみ、受くる者。
二つに一つになりたぞよ。人ごとでないぞ、汝も同じぞ。悪人、善人らちもない。
死に行かれる者も、残し置かれる者も聞くのざぞ。

この度は地球最後の転生の時、天意転換の時ぞ。それ由の厳しさぞ。
全人類、己が囚われ積みしケガレ、一点の曇り無きまで払い清めせなならんから、
数多の民、死ぬる者も残りし者も相等しく、阿鼻叫喚の地獄の如き洗礼をその身に受けねばならんのぞ。女、子供辛きこと哀れであるが、一人とてこれ避けること出来んから、 早よう魂磨きてくれよと申してきたであろうが。
遅し。神、既に動きたぞ。

浮かれ暮らす人民様、この度のこと取り違えおれば末期の不覚となりぬるぞ。
しっかと世情見ていて下されよ。