国内スマートシティの先駆けとも言えるのが、横浜市が2010年から取り組んでいる「横浜スマートシティプロジェクト」だ。経済産業省の「次世代エネルギー・社会システム実証地域」に認定されたことから始動した。現在も、エネルギー・環境領域を中心にスマートシティの実現に向けた取り組みが継続されている。

 同プロジェクトでは、エネルギーマネジメントの仕組みとして、家庭用のHEMS(Home Energy Management System)、オフィスビルなどのためのBEMS(Building and Energy Management System)、再生可能エネルギーを含むVPP(Virtual Power Plant:仮想発電所)、EVなどの活用を推進した。

 プロジェクトの実施期間だった2014年度までに目標を達成するという成果を上げた。2015年度からは、新たな公民連携組織を立ち上げ、実証プロジェクトで得た技術やノウハウを生かしながら、防災性や環境性、経済性に優れたエネルギー循環都市を目指した活動が進められている。