「邪馬台国は徳島にあった」とする「邪馬台国阿波説」に着目した地域活性化への取り組みが進んでいる。徳島県内の郷土史家らが神話や出土品の分析を通じて主張している新説だが、昨年頃から興味を持った多くの歴史系ユーチューバーが取り上げ始めた。現地ツアーなどで観光客を呼び込もうとする動きも出てきており、県も後押ししている。(北野浩暉)

 邪馬台国は、中国の正史「三国志」の一部である「魏志倭人伝」に登場。内戦の末、約30の国々が女王・卑弥呼を共立して政治連合体を結んだとされる。江戸時代以降、その所在地について「畿内(近畿)説」と「九州説」を中心に論争が繰り広げられてきており、「古代史最大の謎」となっている。