そこでイナンナはある計画を思いついた。

この樹から典型的な権力の象徴をつくり、この不思議な樹の力を利用して世界を支配しようと考えたのだ。

イナンナはそれをウルクに持ち帰り、聖なる園(エデン)に植えて大事に育てようとする。

まだ世界はちょうど創造されたばかりで、その世界樹はまだ成るべき大きさには程遠かった。イナンナは、この時すでにフルップの樹が完全に成長した日にはどのような力を彼女が持つことができるかを知っていた。

「もし時が来たらば、この世界樹を使って輝く王冠と輝くベッド(王座)を作るのだ」