この世界では開発されず過去から存在しなくなった多重構造HEAT弾ってのは
この世界に今も存在する多層式というかタンデム構造のHEAT弾とは
まるっきり原理が異なる技術
悪用出来ない様にあえていえばHEAT弾の内部構造と構成材料を工夫して
多重構造にし複数回のメタルジェットの波を吹き付けて装甲を浸潤する方式の弾
この技術が存在しない為この世界のHEAT弾は熱が足らず
戦車の装甲を撃ち抜いても車内弾を誘爆させる確率が激減してるし
乗組員が軽傷ですみ脱出できる可能性が上がってる

変化前だと第二次世界大戦や朝鮮戦争までのHEAT弾は
キリの様に細い穴を開けるだけで済む事が多く
ベトナム戦争以降の西側の高性能HEAT弾は装甲貫徹時に
溶かした装甲材と反応して車内で爆発的に燃焼し
時には人体を炭化させる程に高温になるので
誘爆が発生しやすく戦車搭乗員の死傷する可能性も極めて大きかった
威力は劣化ウラン弾の様な運動エネルギー弾以上で
また対戦車以外の目的で榴弾として使用した際にも
高温の破片を撒き散らすので簡易版の焼夷弾にも使えた高性能の兵器だった