ヨハネの黙示録において登場する海中と地中から現れた二匹の獣の存在は、両方とも、竜の姿をしたサタンから悪徳を行う人々を自らの支配のもとに従えて滅びの道へと導いていく権能を与えられることによって、

世界の終末の時においる地上の支配者として君臨していくことになると考えられることになるのですが、

ヨハネの黙示録の記述においては、
先にに海中から地上へと現れることになる第一の獣は、七つの頭と十本の角と十の王冠を持つという獣というよりはむしろ、ヤマタノオロチのような巨大な怪物を思わせるような異形の姿を持つ者として描かれているのに対して、
それに続いて地中から地上へと現れることになる第二の獣は、その姿についてはただひとことヤギのような二本の角を持つとだけ記されていて、そのあとにはこの獣は言葉巧みな話術を用いることによって人間の心を惑わす能力を持ち、
自分の言葉に従う人々に獣の像を造らせることによって第一の獣を崇拝させて、その服従の証として人々の右手と額に「666」という獣の数字の刻印を与える存在として語られていくことになる