韓国では370以上のプロテスタント教団がひしめいているため、少しでも他の教団と差別化しようとして、魅力のある教義をアピールしたり、熱心な布教活動を展開したりする。もともとプロテスタントは、ルターの宗教改革が出発点になっている。優秀で少しでも人気が出た牧師が「自分なら、もっと素晴らしい信仰活動ができる」と考え、新しい宗派を興すこともよくあるのだという。

競争が激烈なので、韓国では他の教団の不祥事はすぐに密告される。プロテスタントの信者は「純福音教会の不祥事もメディア報道が発端だった。新天地の李万熙総会長も従来、信者とは面会するものの、ほとんど公開の場所に現れなかったが、コロナ騒ぎで批判が集まったことが契機になり、内部の不正腐敗まで暴かれた」。また旧統一教会について別の信者は「統一教会が異端だということは、あまりにも有名。統一教会が韓国で布教活動などできるわけがない」と語る。