あの時私は午前2時から動哨だったのですが、疲労と寒さで1度目のアラームで起きれずギリギリに起きてしまいました、装備をつけてαに急いで向かいましたが到着したのが2時7分位だったと思います。
当時の私は陸士長という階級で、α地点に近づくと戦闘服に防寒戦闘着を来た方が立っており、見えにくかったですが、おそらく階級は2曹という上の階級の方でした。
「遅れてしまい申し訳ございませんでした」
深夜の雪の中というのは雪が音を吸いますが、森の張り詰めた空気の中だと声は驚くほど響きます、なので小声で謝罪した私をおそらくチラッと見た後、その人は無言で進んでいきました。