年代がバレるが、当時クラスではリンカーンやヘキサゴン等のバラエティ番組が絶大に流行っており、
「どんだけ〜」や「羞恥心」などのフレーズ・楽曲はクラスのほぼ全員が知っているほどだった。

3人は揃ってバラエティ番組には疎く、悲愴感が何なのかもよく分かっていないようだった。(だからこそクラスの会話にも入り込めず、爪弾きにされていた訳だが)
彼らにとっては、イケてる奴らが自分達をダシに何かよからぬことを企んでいると捉えたようだった。
でもQ、G、Pは全員、これまで何かクラスの役に立ってきた訳でもなく、文化祭の準備を犠牲にしてあり余るほど部活に真剣に打ち込んでいる訳でもない。(Qに至っては帰宅部だし)
ならばせめてこういう時にこそクラスに貢献すべきだとクラスの誰もが思っていた。(と俺は考えている)

「なんか知らんけど変なネタをやらせて笑い物にするんだろ?」とGが抜かしたが、
「そういう察しがつく頭があるなら普段からもっとちゃんとしろよ」とクラス一の秀才が嗜めた。
結局、優勝した時の焼肉をチラつかせ、イケてる男子達が悲愴感が何なのかをしっかり説明した上で、
ステージ上で歌えばきっとウケて大盛り上がりすること、
メンバーの芸人達も人気の売れっ子で、悲愴感はあくまでネタの一環でやっているだけであることを説得し、なんとか理解してもらった。