>>267 続き

俺はこの日の出来事をツレに話した
大学側に苦情を言った方がいいと言われ事務室で説明をした
事務職員は「まあ、気をつけてね」と軽く受け流した
深刻に受け止めていない感じだった

数日後、授業終わりに1人で廊下を歩いていると後ろから誰かに腕を掴まれた
A先生とBだった。「さあ行こう」
Bは俺の腕を引き校門近くに止めていた車に俺を押し込む

さすがにやばいと思い携帯でツレにSOSを送ろうとしたが、
A先生が「まあ、まあ」と良くわからないことを言って阻止する

「大丈夫だから、ね、ね」とニタニタ笑い俺は何も言えずに「会場」に連れて行かれた

「会場」は、とにかくボロいアパートで
俺は2人に抱えられてアパートの共同食堂に導かれた

そこにはA先生とそこはかとなく似た感じの
40代くらいの地味な男女が座っていて紙を手にボソボソと話をしていた
人数的には5-6人くらい
Bは俺を勧誘したことを誇っていたが反応は薄い

その会合は本当に哲学サークルの勉強会だった
それぞれの素性については誰も尋ねず、大学ではほとんど聞かない60-70年代の思想家の本をコピーして読み回しているようだった

この会合は「表の勉強会」と以後呼ぶが俺はこの日から半年近く、
A先生とBによってこの表の勉強会に強制参加させられた