しかし、音は止むこともなく、むしろ大きくなっていく。Bは「ちょっと、おかしいってこれは!」と身震いしていた。
ギチギチギチギチギチギチと音は徐々に大きくなっていき、俺は怖くなって「注文断って早くこの店出よ」と2人に伝えた。
しかし、Aは「別に大した事やないやろ」と言い動こうとはしなかった。
Bが「いやや、怖いって」と涙声で言ったところで音が止み、やっと店の人が料理を持ってやってきた。店員は「………どうかしましたか?」と聞き、何も聞こえていなかったかの如く、普通だった。俺は「いや、何でもないです。変な音が聞こえるもんで」と答え、料理を受け取り、食べ始めた。