忠臣蔵類で広く刊行されている作品には善悪逆転の勧善懲悪モノは知らない。
自分などは聖徳太子をゲイで極悪人だったように描いた「日出処の天子」が好きな漫画の一つである。
あの作品は善悪逆転というより「善人が出てこない」「みんな悪人」なんだが
そういう世界に納得しているのではなく、あくまで非現実の耽美ロマンを心地よく味わうことにとどめている。
それはそれとして、社寺で聖徳太子をお祀りしている場所には崇敬の誠を捧げる。
勧善懲悪も上手く作れば痛快な一時を過ごせようが
今の我が国は上手い作家に恵まれていないようだ。