私が
「ぼうくうごうだ!」
と嬉しそうに駆け寄ろうとした瞬間。

目の前に大人の男の人が現れました。
黄色みたいな茶色みたいな緑みたいな不思議な色の服を着ていて、日焼けの為か帽子の為か顔はあまりよく分からなかったそう。

私は人懐っこい性格で知らない人にも喜んでついていってしまう防犯意識クソ低な子供だったので、そのおじさん?にも近寄っていきました。
多分大人は遊んでくれる人とか、もしかしたらお菓子をくれるかも、とか思ったのかなぁと。

ですが姉はその時本能的にこの人には近寄ってはダメだと感じたらしく、
「いっちゃダメ!」
と叫んだそうです。

それでも私がニコニコと嬉しそうにおじさんに近寄って行くので、何度もダメだと呼びかけ引き戻そうとしました。

その時です。
おじさんが私に向かって微笑みながら手招きをし始めました。
私もより嬉しそうにして駆け寄ろうとします。

姉は無理やりにでも私を連れ帰らなきゃと思い、私の腕を綱引きみたいにを引っ張って来た道を戻り始めました。
私はそんな無理やりな姉に対して酷いとか馬鹿とか暴言を吐いて抵抗していたそうです。