これまで、姉妹笹川に現れて何かと助けられる守護の天使について、再三述べてきた。
このような事柄は普通一般にみられるものでないだけに、
この種の話となると、現代人は聞く耳をもたず苦笑であしらうか、
あるいは耳をかたむけても、精神障害の症例として片づけようとする。
たしかにいわゆる幻視・幻聴の類ならば、病気が原因であって、治療の対象となり、
それによって解消されるべきものである。
姉妹笹川も、やがてある神学者から、病的幻視幻聴のレッテルをはられ、
多くの試練と誤解になやまされることとなる。
しかし、今さら指摘するまでもないが、精神病の場合には、本人の言動が異常なだけであって、
客観的なしるしや奇跡をともなうことはないのである。

超自然の存在がわれわれの日常生活に介入してくることは、聖書はもちろん、
神秘家の伝記等にしばしば記載されている事実である。
それも、天使のような善い霊ばかりではない。
妬みの霊、悪しき霊である悪魔も、働きかけずにはいないのである。

一般に悪魔は、善を行う者、とくに自分の手中から霊魂を助け出す者を、はげしく憎むのである。
なんらかの形で敵意を示し、妨害や仕返しをたくらむ例は、聖人伝のエピソードにもよく見られる。
http://www.maroon.dti.ne.jp/gokyo/akita/chap06.html