結局みんな取られてしまって、落ち込みながら帰ってました。
帰りにたまたま出会った友達と「取りに来てたんだね」「家族が怪我したから治したくって」などと会話をしてました。

そんな話をしている途中、急に友達が目をまん丸にして逃げて行ってしまいました。
後ろから声が聞こえて振り返れば、本当に凄く綺麗な顔をした着物を着た男の人が居ました。
手のひらに木の実を沢山持っていて、私に差し出すように手を前に出してました。