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ズフリが私に語ったところによれば、昼の礼拝の時間に、刺繍を施したターバンを巻いたジブリールが、
錦で覆った鞍を載せたラバに騎乗して使徒を訪れた。彼が使徒に「軍備を解いたのか」と尋ねると、
使徒は「軍備を解きました」と答えた。すると彼は、「我ら天使はまだ軍備を解いておらず
我は神のご命令をそなたに伝えるために前線からやってきた。神はご命令された、おお、ムハンマドよ、クライザと戦え
「我はいま、彼らの拠点を揺さぶりに行くところである」と言った。  
使徒は、「我らがクライザたちの地に達するまで、誰も午後の礼拝を行ってはならない」、とムスリムたちに布告するよう命じた。」

使徒はクライザたちの地に到達する前、アッサウラインで何人かの教友を追い越し、誰かが彼らを追い越して
行かなかったかと聞いた。彼らは、錦で覆った鞍を載せた白いラバに乗ったディフヤ・イブン・ハリーファル・カルビ※に
出会ったと答えた。使徒は、「それはクライザ一族の砦を揺さぶり、彼らの心に恐怖を投げ込むために遣わされた
ジブリールである」、と語った。

 ※伝承で、ジブリールが天上からこの世に降るとき、彼に変身して現れたとされる美男の商人。
  彼が現れると、マディーナのすべての女性が外に出て、彼に見とれたという。