六、マソンは政治結社
政務独占を企画するマソン
Dもしお差し支えなければフラン・マソン結社が政府の事務に食い入っているという点についてお話しくださいませんか?
Rもちろんお話ししましょう。食い入ってるどころじゃありません、彼らは政務を独占しています。
Dで貴方のおっしゃる意味では、マソンの流れるところ、そこに政治結社があることになるのですか?
Rそうです。その本質からいって彼らは政治にその主力を置きます。
Dしかしマソン結社の組織は、その結社が政治に加わることを禁忌するようにできているということじゃありませんか?
R長い間世人はこの結社を軽く見てきたのです。1884年4月12日パリで、有名な議員フラン・マソン結社員メジュルユールによって、゛la Grande loge Symbolique Ecossaise ラ グランド ロッジュ サンボリック エコセーズ゛が出来上がったのです。そうして彼らは゛La Grande loge ラ・グランド・ロッジュ゛がすべての政治討議を禁じている条項を無効なものとして提案しているのです。もちろんこの提案は可決されました。(゛Bulletin de la Grande loge Symbolique Ecossaise゛第七巻35頁)
Dあなたは少数派の゛La Grande loge Symbolique ラ グランド ロッジュ サンボリック゛についてお話しくださいました。しかし゛la Grand Orient ル グラン トリアン゛はいかがでしょうか?
Rではグラン・トリアンの機関誌゛la Grand Orient ル グラン トリアン゛を見ることにしましょう。(1886年9月の゛Bulletin du G∴O∴゛545頁)
『一時我々は、マソン結社が宗教および政治に関与するものでないことを声明した。もっともそれは厳重な規則からでなく、ひとつの形式主義の上からなされたものである。それは決して偽善的なものではない。法律と警察権とから強要され、やむなく形式的声明を行ったので、実は我々はすでに早くからこの二つは我々の関与すべきものであることを自覚し、むしろそれをこそ我々の仕事としてきたのである。