孤独な光の玉

自分は何なのだろうと考えた瞬間、何故この様な巨大な魂から無数に星が糸で繋がっているのか、そのイメージに切り替わった。

初めは生まれたばかりの光の玉。そして無限に思えるほどの暗闇。
『寂しい』と感じた。
そして光の玉は宇宙を作った?のかな?元々あったのか、それとも自身で作ったのか、光の玉はこの宇宙を覗いて、寂しさを癒やしていた。
そのうち、沢山の眼を伸ばして宇宙の至る所を覗いて楽しんでいた。眼をいくつも作れる様だ。

たまに宇宙空間内で自分の眼と眼が遭遇する事があった。

その時光の玉は、少し面白いと感じるようになり、遭遇した眼と眼で人形遊びの様に一人遊びをして遊んだ。

しかし、結局はごっこ遊び。
光の玉は、少しでも孤独を癒そうと、眼そのものに自分の意識の一部を移す。そしてその眼は自分が巨大な光の玉であることを知らない。
こうして眼は独立して他の眼と一緒に暮らしたり戦ったりしていた。
一定の期間が経過したら眼を体に戻していた。恐らくその眼が経験した人生を楽しんでいるのだろう。
そうやって、眼を伸ばしては戻してを繰り返していた。

自分が今『生きている』というのは、実際に生きているんだろうか?
それとも巨大な光の玉が眼が宇宙で暮らしてきた人生を楽しんでいる状態なんだろうか?

わからなくなってきたところで、ジワジワと現実に戻ってきた。