西村晃
1940年日本大学専門部芸術科に入学。大学在学中より、舞台で活動していたが、1943年の学徒動員で兵役にとられる。太平洋戦争中は第十四期海軍飛行予備学生、末期には徳島航空隊の特攻隊員だった。出撃機不良で基地に引き返し、その後終戦を迎えている。この特攻隊員時代からの友人に、裏千家15代家元の千玄室がいる。飛行予備学生だったある時、上官から特攻志願者を募る旨を通達されると、千に「自分は行きたくない」ともらしたが、上記の通り徳島に配属された。この時の戦友は千と2人しか生き残っていない。

1982年12月16日に『水戸黄門』で東野英治郎の後任として2代目水戸光圀役に就任し初主役となる。1983年5月10日の収録から東野同様に悪役で売ってきた西村は、どこかとぼけた喜劇的要素を活かし、それまでの代名詞だった月形龍之介や東野に比して若々しいイメージから「シティボーイ黄門」と呼ばれ、上品な振る舞いや風格で親しまれ、お茶の間の人気者となる。