気持ちを落ち着けるためにスマホをいじろうと思ったら、スマホが無い。
スマホというか荷物全部 長テーブルのある部屋に置いてきてしまっていたのだ。
すぐ隣の部屋なのに O男さんに仏間を出るなと言われてたから すぐに取りに行きたい気持ちを抑えて我慢することにした。

夏だったのでじめじめする空気がするはずなのに
やけに仏間は涼しいなあとか
山奥だからか とか一人で納得したり

気付いたら、意外と冷静な自分になれてた。

布団に潜りながら、「明日O男さんが話すって言ってたし 言われた通り何も気にしないでいよう。」
O男さんが近くにいるから大丈夫っていう安心感で、いつの間にか眠ってて朝になってた。

O男さんが言ってたような怖いことは何も起こらなかったし、母親たちが帰る前に仏間で随分と寝てたはずなのに 寝つきが良くて自分でも驚いた。相当疲れてたんだろうなって納得した。

外が明るくなっても何となく 部屋から勝手に出るのは気が引けたから起きてからしばらくは仏間でO男さんが起きてくるのを待っていた。

時間が経ってどうしてもトイレに行きたくなったので、仏間から出てトイレを借りようとしたら、2階からO男さんがちょうど降りてきた。