悲しいことに、カキやウミガメ、サンゴのような海洋生物は、こうしたプラスチック粒子を食べ物と勘違いしてしまう。その結果、本来の食べるべきものを食べず栄養失調になる。被害はそれだけでない。海洋生物は、プラスチックの粒子を食べることで、有害な化学物質を摂取している。マイクロプラスチックは海に残留している有害な化学物質を吸着するからだ。そのような化学物質のなかには、ホルモン失調を引き起こし、生殖を妨げるものや、魚の肝臓障害を引き起こすものがあることが明らかになっている。

また、食物連鎖の最下位に位置するプランクトンが、プラスチックの影響を受けている可能性も示唆されており、連鎖の最上位にいる私たち人間への影響も心配されている。