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大気汚染
大気汚染とは、車の排気ガスや工場から排出される煙などの有害物質によって空気が汚れてしまう現象のことです。
まれに火山の噴火や砂嵐などの自然現象が原因で大気中に有害物質が発生するケースもありますが、大半は人為的な活動が原因となっています。

有害物質が空気中に流出すると地球環境を壊すだけでなく、人体に多大な悪影響を及ぼすことがあります。
特に高度経済成長期の真っ只中にあり、次々と工場が建設されていた1970年代には、空気中に流出した有害物質と太陽光に含まれる紫外線とが化学反応を起こして発生する「光化学スモッグ」が頻繁に発生していました。
これにより、当時は多くの人々が目の痛みや呼吸困難などの体調不良を訴えたと言われています。

近年では光化学スモッグが発生することは滅多に無くなりましたが、代わりに度々問題となっているのが「PM2.5」です。
PM2.5とは直径2.5マイクロメートルの小さな粒子状物質のことを指し、人がこれを吸い込んでしまった場合は、肺や気管系の疾患を引き起こすおそれがあると言われています。
PM2.5はここ10年の間に急速な経済成長を遂げた中国で広域に渡って発生しており、近隣国である日本も度々その影響を受けています。
このような大気汚染を食い止めるべく、中国と日本、そして同じく近隣国である韓国の
3か国は、
2013年頃から継続的に対策についての意見交換や対話を重ねています。