米東部ニューヨークで25日、LGBTQなどの性的少数者や多様な性自認の尊重を訴える恒例の大規模パレードが行われた。米国ではLGBTQを巡る価値観の分断が加速しており、参加者らは「自分らしく生きる権利を認めて」と声を上げた。

 ニューヨークのパレードは全米最大規模。米メディアによると、LGBTQ擁護団体などから7万5000人が行進し、観衆は200万人に上った。人々は多様性を表す虹色の衣装や旗を身にまとい、紙吹雪が舞う中心部マンハッタンの目抜き通りを車やバイク、徒歩で進んだ。

 米国では2015年に連邦最高裁が同性婚の権利を認めたが、近年は保守派が強い南部を中心に、学校でのLGBTQ教育を禁じたり、性自認に関する書籍を図書館から排除する動きが強まっている。

 毎年パレードに参加しているというデニス・モリスさん(56)は「人間にはなりたい自分になれる権利がある。LGBTQへの不当な攻撃は醜い」と訴えた。

 同様のパレードは24~25日、シカゴやサンフランシスコなど全米の主要都市でも行われた。