「賢人は千賢に一愚あり、愚者は千愚に一賢ありと申す。吾の言葉を愚者のものとして聞かれよ。天下人とは世から戦をのぞく者のこと。武具を持つと人は欲にかられて他者を襲い、襲われし者は守らんがために武具を手にする。ゆえに争いが争いを生み、長き戦乱の世が続いてきた。天下人は人々から武器を取り上げ、勝手に戦をする者を打擲しなければならない。静謐の極意は、一天下の惣無事にて候」