その日は天気も良く姉貴はあちこち見て歩こうと、先ずは家康の陣を見に行った
史学専攻だった身にとって、日本史上非常に重要だった合戦の大将が陣を張ったところに立つのは感慨深く、清々しい気持ちになった
姉貴は更に歩を進め、三成の陣を目指した
ところが徐々に天候は荒れ、陣の手前まで来ると強烈な向かい風が吹き始めた
(まさか、歓迎されてない?)
姉貴はあまりの風の強さによろけ、三成陣に背を向ける形になった
すると嘘の様に風がおさまる
再び陣の方に向き直ると顔の水分が全て吹き飛びそうな勢いの猛烈な風が吹く
確信した。拒 絶 さ れ て る
姉貴は意地になって三成本陣を目指すが、もはや台風レポート状態になりながらも少しずつ歩む
しかし結局力付きてしまい、帰ろう…と陣に背を向け歩き出す
風は和らぎ、初めと同じ穏やかな空に戻ってゆく
ご縁が無かった、今回は諦めよう…
なんて言うと思うたか!!
姉貴がフェイントをかけ素早く振り向いた次の瞬間、命を守る行動を取らなければならないレベルの猛烈な風が姉貴を襲う!
今度こそ姉貴は吹き飛ばされ、地面に転がった