このフランス人形は顔が陶器でできていて、実際に家にあった。
きれいな顔立ちとブロンド、ブラウンのフリルがたくさんついたドレスを着ていて白い肌がとてもきれいだった。
かなり幼い頃に祖母にもらったのだが顔を割ってしまってはいけないので、と取り上げられ物置のコンポの上に座っていたものだった。

そんな人形が、夢に出てきたのだ。四角く、何もない部屋の中で棚の上に座る人形。
あっ。この人形見たことある、と近づいたとたんスッと立ち上がって右頬を蹴り飛ばされた。驚いて右頬を抑えた。そこで目は覚めた。