銀は、大和言葉で「白銀」(しろがね・はくぎん)とよばれ、元素記号の「Ag」は、銀を意味するラテン語argentumに由来します。

銀は、希少な金属で、紀元前3000年ごろには、人間の生活舞台に登場し、古代において利用され始めたころは、銀の価値は金よりも高いことが多かったようです。

古代エジプトや古代インドにおいては特にそうで、古代エジプトにおいては金に銀メッキをした宝飾品も存在していました。

これは、金が自然金としてそのまま産出することが多いのに対し、銀が自然銀として見つかることは非常にまれであったためです。

しかし精錬の方法が向上してくるに従い、銀鉱石からの生産が増加して銀の価値は金に比べ低いものとなりました。

とはいえ、銀の産出もいまだ希少なものであり、各文明圏において、金と並んで貴重なものとして扱われています。

銀は工業用にも広く使用されます。

最も使用量の多い使途は写真の感光材でしたが、フィルムカメラからデジタルカメラへの移行によって、この用途での使用量は激減しました。

こうした中、それに代わる物として太陽光発電の急伸に伴い、太陽電池用としてのソーラーパネル用途が急増しています。