「俺ちゃん、大きくなったねぇ」
祖父祖母が歓迎してくれる。何年ぶりだろう、ちゃんとこうやって会うの。
そう思いつつ家の中へ。こたつに入り色々と世間話。誰もあの一件については話さない。あぁ、話しちゃいけないのか、忘れないといけないのか。そう1人で考えていた。
そんな俺に祖母が「あ、俺ちゃん。Aちゃんも帰ってきてるってよ!」と言う。
Aちゃんて誰だ?と思ったがすぐに思い出した。なんせ最初から名前を覚えていなかったから。一瞬わからなかった。
しかし思春期真っ盛りの俺「へぇそうなんだ」
親はまたこの子は‥みたいな感じで「久しぶりに会ってきたら?小学5年生以来でしょ」と
寒いからいいとクールに決める思春期俺を強引に家から追い出す親。
時間潰すにも相変わらず何もない村なわけで、小っ恥ずかしいがAに会いにAの自宅へ向かう