朝になり目が覚めた。昨日の事は夢だったんじゃないかと思えた。それも当然、本当に祟りだの怨霊だのそんなんが現実にあるなんて受け入れ難い。でも身をもって体験してしまった。
今日の夕方に帰るがとてもAと会う気にはなれない。弟は宿題を終えて遊びに誘ってくるが気分がのらない。
俺は家の前で1人、セミの死骸をせっせと運ぶ蟻の行列を無心で乱して時間を潰した。

結局自宅に帰る時間になったがAとは会わず。
それから連休やお盆、正月など村へ行く機会はたくさんあったが家族で俺1人、行く事はなかった。