兵庫県の明石海峡大橋を車で渡り、淡路島を走ること約30分。国道28号近くで大規模な解体工事が進んでいる。
高さ100メートルの「世界平和大観音像」の撤去作業だ。観音像は台風で外壁の一部が剥がれ落ちるなど、住民にとって危険な建物になっていた。

もともと観音像は、大阪で不動産業を営む男性が約35億円を投じ1982年に建てられた。当時は巨大仏像として日本一の高さを誇った。

男性は1988年に死去し、観音像を相続した妻も2006年に死去したため、20年に国の所有に変わった。21年6月から撤去工事がスタートしたが、解体費8億8000万円は国の負担だ。