11-2、
音が鳴り止んだ途端、D先生が警察!!と叫び受話器を取って
「もしもし!!X学童です!!事件です!!!!」
と外にいても聞こえるであろう音量で警察に通報しました。
声が上ずっていたからきっとD先生も相当怖かったのだと思います。
情けないことに私はそれを聞きながらもうやだと泣いていました。

子供が残っていなくてよかった…
それが唯一の救いでした。


バイクで来た警察官に説明をし、一緒に音のした辺りを確認しました。
壁には何かがぶつけられており、下に落ちたものをライトで照らしながら
「なんだか桃やスモモみたいなものをぶつけたみたいですね。
窓にも手形が残っていますし、ここに明かりが点いていたから中にいる人にイタズラをしたのでしょう」
と言って帰っていきました。
どうやら小学校の方にも似たようなイタズラがあり、人参などをぶつけられていたそうです。

最近落ちていた人参はそれか!と納得しました。
警察があっさり帰ったことで、大した事では無いのだ、相手は人間だったんだと思えて力が抜けました。
連絡が入った本部の人が来てくれ、人間のイタズラで良かった。オバケだったらどうにも出来ないと零したら
「何言ってるの!人間の方が怖いのよ」と叱られました。
保護者の駐車場に面した窓だったこともあり、防犯カメラを付けることになりました。