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男子トイレの個室の鍵がかかる為、あまり使用される事がない時は大抵支援員がトイレ掃除するときに気付くのでした。
解錠するのに手間がかかるので支援員からも不満の声が上がり、本部に相談して鍵を直してもらうことにしました。
子供がイタズラするにしてはトイレの扉は高く足場もないので難しく、鍵の故障だと思うことにしたのです。

実際に私が鍵が掛かった状態を目にしたのは土曜日のことです。
土曜日利用の子供は少ないのでA館のみで過ごし、支援員は私とE先生(男性)の2人勤務でした。
E先生は女性ばかりの他の支援員と違った遊びをしてくれるので、子供たちの殆どがE先生と遊んでいたので私は全体が見渡せて玄関での対応にも出やすい出入口辺りに居ました。
ちなみにトイレは部屋を出てすぐの所にあり、部屋から見えます。
(女子トイレ、男子トイレ、車椅子用多目的トイレの3箇所あります)

土曜日は利用者が5人くらいなので掃除を楽にするのも兼ねて女子も男子も男子トイレのみ使用することになっていました。
必然的にトイレに行きたい子は私に声を掛けながらトイレへ行きますが、小1の女の子が鍵が掛かってて入れないと戻ってきました。
確かめると、誰も入っていないのに鍵が掛かっています。
丁度外遊びの時間になったこともあり、私が先に外に行く当番だったのでE先生に鍵を開けてもらうよう頼みました。

E先生と交代の時間になり外から戻り、私もトイレを我慢していたので個室に入ると
窓が全開になっていてビックリしました。
外を歩く人と目が合いそうになり恥ずかしくて慌てて網戸を閉めました。

開所準備の際、換気も兼ねてトイレの個室の窓は網戸を少し開けていましたが、きっとE先生が外から窓を使って個室の中に入って鍵を開けて、窓を閉め忘れたのだと思いました。
その時、それはなんか変だと思いながらも深く考えてはいけないと頭の中で警鐘が鳴ったのでなるべく考えないようにしました。