交番でここはパラレルワールドなのか日本語で聞いてみたが、警官は少し考える素振りを見せた後に、首を縦に振った。
その回答で俺はパラレルワールドに居るということに確信した。
こちらの世界では家もクソも無いので早く帰りたくて仕方なかった。
警官にパラレルワールドから帰る方法は無いのか、と聞いたが、考える素振りを見せた後、少しここで待っていてくれ、
というハンドジェスチャーをされた。
その後に少し待っていたが、警察は一向に戻ってこなかった。俺の体感(実際どうかは知らん)20分近くが経過した頃、後ろからスキンヘッドの背の高い黒人に話しかけられた。
この世界で初めて聞いた日本語だった。片言ではあったが、なんとか聞き取れた。
要約すると、あなたは何故ここにいるのか、という文章だ。
俺は今までの経緯を話した。
彼は、こっちに来い、とハンドジェスチャーで示してきた。
そのままスキンヘッドの黒人について言ってる時に何問か質問された。
ほとんど覚えていないが、一番最初に聞いてきたのは「どこでパラレルワールドに入ったのか」だった。
正直覚えていなかったので、そのことを話したが、呆れ果てられた記憶がある。
とりあえず可能性のある場所に行けばいいとのこと。
それで俺は古本屋の事を話した。
彼は何回かパラレルワールドに迷い込んだ人を案内しているらしく、古本屋と言えばすぐに納得してくれた。